珠海 - 広州間、格安長距離バス利用レポート

珠海 - 広州の最安値に挑戦?

珠海 - 広州間の往来と言えば、2011 年に開業した珠海の正面玄関、拱北の珠海駅から、広州南駅までを最短 1 時間でつなぐ高速鉄道「広珠都市間鉄道 (广珠城际铁路)」 の利用が最も一般的。同鉄道は珠江西岸の諸地域を広州の生活圏内へ組み入れる立役者となった。運賃は2等が 70 元、1 等が 90 元と日本の感覚から見れば十分に安く、ピーク時はほぼ 10 分おきに運行しているので、在住外国人にも利用しやすい。
一方で広州側のターミナルとなる広州南駅が、広州市中心部から15~20km・地下鉄で30分と距離があり、現実的に「珠海 - 広州間を 1 時間でつなぐ」とも言い切れない。
今日本人の間で話題になっているのが両都市中心部をつなぐ高速バス。2023 年 7 月に両都市をつなぐ格安バスを利用した当サイト特派員が以下レポートをお届けする。

■ご注意■2023年7月現在の情況です。情況によっては変わる場合があります。事前に公式HPなどで最新の情報を収集頂きますようおねがいします。

 

チケット予約・購入

①バス会社の選定

WeChat などで検索すると、珠海に発着する長距離バス路線の予約可能なウェブサイトが複数見つかる。長い歴史を持つマカオ系列の岐关车路のほか、例えば乔巴士、帅淘巴士などの WeChat ミニプログラムでは、30 元前後で珠海 - 広州間のバス路線を予約することができる。
各社、発着地や時間帯などで差別化を図っているので、比較検討が面倒ではあるが、目的にあった路線を見つけてほしい。

 

今回は、珠海の代表的なバス会社、信禾巴士が運行する珠海 - 広州間のバスを利用してみた。
信禾巴士の長距離バス路線を検索するためには、まず信禾巴士の WeChat 公式アカウントをフォローする。

②バス路線の選択

公式アカウント内のチャット画面で、チケット購入のタブを選択するが、この際、2 箇所のタブがあるので注意。左下の「车站票務」では、拱北口岸前の拱北通大バスターミナルや、香洲に位置する香洲長距離バスターミナルなどから発着するバスのチケットが購入できる。一方、中央下部の「特恵专线」→「珠海广州」からは格安バスのチケットが購入できる。珠海 - 広州間は、前者は 65 元、後者は 33 元 (一部 29.8 元) だが、後者はバスターミナル外からの乗車なので、若干利用の難易度が上がる (最低限の中国語力必要?)。今回は、最安値を目指すという趣旨もあり、特恵专线にチャレンジしてみた。



③乗車・降車場所・日程・時間・枚数の選定

チケットはこのままオンラインで購入できる。バスの日程と時刻、乗車/下車地点を選択したら「预订」をクリック。


④個人情報を入力し購入を完了。

予約の詳細とチケットの値段が表示されるので、「+添加乗客」の部分で個人情報を記入する。身分証明として外国のパスポートを選択することはできなかったが、「护照 (パスポート)」を選択し、日本のパスポート番号を入力したところ、桁数の不備を理由に却下されることはなかった。連絡先などを記入して、オンラインで支払いを済ませると「订单详情」が表示され、この画面内の「乗车码」をクリックすると、チケットとなる QR コードが表示される(スクリーンショット推奨)。なお、今回は支払い時点から、乗车码の QR コードが反映されるまでに若干のタイムラグがあったので、订单详情内に乗车码が見られないときは時間をおいて、再度アクセスしていただきたい。